訪問看護を地域から探す
訪問看護がわかりにくいのは、同じサービスが医療保険と介護保険の両方にまたがっているからです。どちらになるかで回数の上限も、介護の限度額を使うかどうかも変わります。まずそこから整理してください。
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まず決まるのは「医療保険か、介護保険か」
訪問看護がわかりにくいのは、同じサービスが2つの保険にまたがっているからです。回数の上限も、限度額を消費するかどうかも、ここで変わります。順番に見れば必ず決まります。
| 状況 | どちらになるか |
|---|---|
| 要介護・要支援の認定を受けていない | 医療保険(40歳未満の方、認定を受けていない高齢の方など) |
| 認定を受けている(原則) | 介護保険。介護保険が医療保険に優先します |
| 認定を受けているが、国が定める疾病等に該当する | 医療保険。認定の有無にかかわらず医療保険が使われます |
| 急に状態が悪くなり、特別訪問看護指示書が出た | その期間だけ医療保険(原則月1回、最長14日間) |
自分で判断する必要はありません。どちらになるかは主治医と訪問看護ステーションが決めます。ご家族が知っておくべきなのは「介護保険になると区分支給限度基準額を消費する」という一点です。デイサービスや訪問介護を多く使っている方は、ケアマネジャーに枠の残りを必ず確認してください。
医療保険になる主な疾病等
国が定めた一覧(いわゆる別表第7)に当てはまると、要介護認定を受けていても医療保険での訪問看護になります。回数制限がゆるみ、限度額も消費しませんので、該当しそうなら主治医に確認する価値があります。
- がん末期の悪性腫瘍
- 神経難病など筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、重症筋無力症、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、進行性筋ジストロフィー症、多系統萎縮症、パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症・一定以上の重症度のパーキンソン病)、亜急性硬化性全脳炎、プリオン病、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、スモン
- その他後天性免疫不全症候群、頸髄損傷、人工呼吸器を使用している状態
※厚生労働大臣が定める疾病等の一覧にもとづく整理です。該当の可否と適用の判断は主治医が行います。名称や範囲は改定されることがあるため、最新の取り扱いは主治医・訪問看護ステーションにご確認ください。
訪問できる回数と時間
| 医療保険 | 介護保険 | |
|---|---|---|
| 回数 | 原則 週3回まで。上の疾病等に該当する場合や特別訪問看護指示書の期間は、週4回以上も可能 | 回数の上限はないが、ケアプランと区分支給限度基準額の範囲内 |
| 1回の時間 | 30分〜90分程度が中心 | 20分未満/30分未満/30分以上60分未満/60分以上90分未満の区分から選ぶ |
| 限度額 | 消費しない | 消費する。他のサービスと取り合いになる |
| 自己負担 | 年齢と所得に応じて1〜3割 | 1〜3割 |
| 負担が重いとき | 高額療養費制度 | 高額介護サービス費 |
※具体的な金額は、訪問の長さ・時間帯・加算(緊急時訪問、特別管理、ターミナルケアなど)・お住まいの地域区分で変わります。見積もりは訪問看護ステーションに直接ご確認ください。
訪問介護(ヘルパー)との違い
いちばん大きな違いは医療行為ができるかどうかです。両方を併用する方は多く、どちらかを選ぶという話ではありません。
| 訪問看護 | 訪問介護 | |
|---|---|---|
| 訪問する人 | 看護師・保健師。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する形もある | 介護職員(介護福祉士、初任者研修修了者など) |
| 主な内容 | 健康状態の観察、服薬管理、点滴・注射、床ずれの処置、カテーテル・胃ろう・在宅酸素・人工呼吸器の管理、リハビリ、ターミナルケア、家族への介護指導 | 身体介護(食事・入浴・排泄の介助)と生活援助(調理・洗濯・掃除・買い物) |
| 医療行為 | できる | 原則できない。体温・血圧の測定などは可、喀痰吸引と経管栄養は研修を受けた職員が条件付きで可 |
| 始めるのに必要なもの | 主治医の訪問看護指示書 | ケアプラン(介護保険で使う場合) |
ヘルパーに頼めること・頼めないことの線引きはヘルパーに頼めること・頼めないことに、事業所の選び方は訪問介護にまとめています。医療と生活の両方が必要なら、同じ時期に両方を組み立てるのが結局いちばん早く落ち着きます。
使い始めるまでの流れ
訪問介護と違い、起点は主治医です。ここを飛ばして事業所に連絡しても始まりません。
- 主治医に相談するかかりつけ医、または入院先の主治医に「自宅で訪問看護を使いたい」と伝えます。入院中なら退院支援・地域連携の窓口が最短です。
- 訪問看護ステーションを決める主治医や病院の相談員、ケアマネジャー、地域包括支援センターが候補を出してくれます。自分で探して指定することもできます。
- 主治医が訪問看護指示書を出す有効期間は最長6か月で、更新が必要です。特別訪問看護指示書は状態が急に悪くなったときの別枠です。
- 契約と初回訪問訪問看護計画書をつくり、内容・回数・曜日を決めます。介護保険で使う場合は、ケアプランにも位置づけます。
はじめて介護保険を使う方は、要介護認定の申請から利用開始までの流れもあわせてご覧ください。認定を待たずに医療保険で先に始められる場合があります。
選ぶときの確認事項
- 1. 24時間の連絡体制があるか夜間や休日に状態が変わったとき、電話がつながって必要なら訪問してもらえるか。加算はかかりますが、在宅を続けられるかどうかはここで決まります。
- 2. 主治医との連携が取れているかステーションが主治医と日常的にやり取りできているかで、急変時の動きが変わります。主治医の紹介で選ぶのが確実な理由です。
- 3. 必要な医療処置に対応できるか人工呼吸器、在宅酸素、胃ろう、点滴、インスリン、床ずれ、ストーマなど、必要な処置を具体的に伝えて確認してください。
- 4. リハビリ職が在籍しているか理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の訪問が必要なら、在籍の有無を先に聞きます。
- 5. ターミナルケアの経験自宅で看取りまで考えている場合は、経験の有無と、そのときの体制を必ず確認してください。
当サイトは医療機関ではありません。病状や治療の判断については、必ず主治医にご相談ください。ここでは制度の使い方と探し方のみを扱っています。