要介護認定の申請から利用開始まで
全体で1か月から1か月半かかります。まず順番を押さえてください。
公開日:2026-09-21 更新日:2026-09-21
相談から利用開始までの4ステップ
介護保険は、申し込めばすぐ使えるものではありません。認定を受け、計画を立て、事業所と契約するという順番が決まっています。全体で1か月から1か月半ほどかかります。まず全体像を押さえてください。
- 地域包括支援センターに相談するお住まいの地区を担当するセンターへ電話または来所。困っている状況を伝えれば、必要な手続きを案内してもらえます。相談は無料で、要介護認定を受けていなくても使えます。
- 要介護認定を申請する市区町村の窓口か、地域包括支援センター経由で申請します。認定調査と主治医意見書をもとに審査され、原則30日以内に「要支援1〜2/要介護1〜5/非該当」の結果が通知されます。
- ケアマネジャーを決め、ケアプランを作る居宅介護支援事業所と契約し、担当ケアマネジャーが本人・家族の希望を聞き取ってケアプランを作成します。ケアプラン作成の自己負担はありません。
- 事業所と契約し、サービス開始ケアマネジャーから紹介された候補、または自分で探した事業所と契約。サービス担当者会議を経て訪問が始まります。合わなければ後から変更もできます。
申請に必要なもの
| 持ちもの | 補足 |
|---|---|
| 介護保険被保険者証 | 65歳になると市区町村から届きます |
| 医療保険の被保険者証 | 40〜64歳の方(第2号被保険者)は必須 |
| 主治医の氏名・医療機関名 | 市区町村が主治医意見書を依頼します。かかりつけ医がいない場合は窓口で相談してください |
| マイナンバーがわかるもの | 自治体により求められます |
| 本人確認書類 | 代理申請の場合は代理人のものも |
※申請は本人以外に、家族、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所などが代行できます。入院中でも申請できます。
認定調査で損をしないために
認定調査は、調査員が自宅などを訪問し、心身の状態を聞き取る手続きです。ここでの伝え方が認定結果を左右します。多くの家族がつまずくのは、次の2点です。
- 本人は「できます」と答えてしまう調査の場では気を張って、普段できないことも「できる」と答えがちです。家族が必ず立ち会ってください。本人の前で言いにくいことは、あとでメモを調査員に渡す方法もあります。
- 「困った日」を伝え損ねる調査は当日の様子だけで決まるわけではありません。普段の状態を伝えるために、1〜2週間分の記録を用意しておくと確実です。
書き留めておくとよいこと。夜中に何回起きたか/失禁が週に何回あったか/同じ話を1日に何度したか/火の消し忘れや薬の飲み忘れ/転んだ回数と状況/入浴を何日していないか。数字で残しておくと、伝わり方がまるで違います。
結果が出るまでの「待てない」をどうするか
認定結果が出る前でも、暫定ケアプランという仕組みを使えば、申請日にさかのぼってサービスを利用できます。退院直後など、待てない事情があるときに使われます。
ただし、想定より低い介護度で認定された場合、限度額を超えた分が全額自己負担になります。金額が大きくなることもあるため、利用を急ぐ場合は必ずケアマネジャーとリスクを確認したうえで進めてください。
結果に納得できないとき
認定結果は変えられます。方法は2つあり、実務では区分変更申請のほうがよく使われます。
| 方法 | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 区分変更申請 | 心身の状態が変わったとして、認定をやり直してもらう。いつでも申請できます | 約30日 |
| 審査請求(不服申立て) | 都道府県の介護保険審査会に申し立てる。結果を知った日の翌日から3か月以内 | 数か月 |
認定には期限がある
要介護認定は有効期間が定められています。新規は原則6か月、更新は原則12か月(状態が安定していれば最長48か月)です。期限が切れるとサービスが使えなくなるため、更新申請は満了日の60日前から受け付けられます。
※更新の案内は市区町村から届きますが、届かないこともあります。被保険者証の有効期間はご自身でも確認しておいてください。手続きはケアマネジャーが代行してくれる場合がほとんどです。
40〜64歳でも使える場合がある
介護保険は65歳以上が対象ですが、40〜64歳でも16の特定疾病が原因で介護が必要になった場合は利用できます。末期がん、関節リウマチ、初老期における認知症、脳血管疾患、パーキンソン病関連疾患などが含まれます。
該当するかどうかの判断は主治医が行います。40代・50代で介護が必要になったとき、「まだ介護保険は関係ない」と思い込んで相談しないケースが多くあります。まず地域包括支援センターに事情を伝えてください。